日本人とお墓シリーズ(1)
お墓ってな〜に

「ご先祖様は、ご位牌とお墓のどちらにいるのでしょう?」
「お墓ってな〜に」では、先ずこの質問から始まります。
はてさて、どちらしょう?
その前に、亡くなった魂はどうなるのか、どこへ行くのか、について、
民族学の父・柳田国男先生の著書より紹介されています。
それによると、魂は3つの段階をたどる、と書いてあるそうです。
その三つのどの段階でも、「大切にお祀り(おまつり)をしてもらうと、
わざわいを除き、幸福をもたらす」と、書かれています。
また、魂の往く場所、すなわち「あの世」も3つあります。
それは、ふるさとの山である、「神奈備(カムナビ)」、
同じくふるさとの海である「妣の国(ハハノクニ)」、
そして、地下にある「黄泉の国(ヨミノクニ)」(根の国)の3つです。
どの「あの世」に往くのかについて、、皆さん良くご存知の言葉で
紹介しています。
形の無い浮かぶ魂が、ふるさとの山や海に帰り、
かたちのある亡骸は、地下へと帰るそうです。
日本人は、この2つの違いを1,500年前からちゃんと知っていて、
「浮かぶたましい」と、「草葉の陰(お墓)のたましい」と言う
日常語で使い分けてきたそうです。
これは、古代中国の思想だそうです。
ここで、「礼記」(らいき)と言う本を紹介しています。
この本は、約3,000年前に中国社会の礼に関する諸説を集めた本です。
これには、今でも日本で行う一周忌や三周忌も出てくるそうです。
その「礼記」には、「魂」(こん)と「魄」(はく)と言う2つの魂(たましい)に
ついて書かれているそうです。
「魂」とは、まさしく私達がイメージする「気体のように軽い魂」で、
天に帰っていくもの、「魄」とは、形のある重い魂でふるさとの大地に
帰るもの、と考えられたそうです。
そして、「魄」とは「白骨」を意味するそうです。
これを読んでいくと、日本人が「お骨」に拘ったり、お年寄りが「ふるさと」
に帰りたいと願うのは、無理らしかなぬことと、言えなくもありません。
また、生きているということは、この「魂」と「魄」がひとつになって、
精神(魂・陽)と肉体(魄・陰)が活動している状態だそうです。
そして、死ぬということは、「魂」と「魄」が2つに分かれてそれぞれ宇宙・
大自然に帰っていくことだと考えられたそうです。
ところで、「お盆」と言えばご先祖様がわが家に帰ってくる日です。
この「お盆」もインド仏教・中国の儒教・道教が混ざり合った行事だそうです。
そして、「魂」と「魄」に分かれたご先祖様が帰ってくる場所が、「魂」が
「お位牌」であり、「魄」が「お墓」であると考えられたそうです。
だからお墓は、人が亡くなって「魄」というたましい宿る白骨を大自然の
ふるさと「大地」へ帰す大切な役割を担っているそうです。

この「日本人とお墓シリーズ」の著作権は、「石文化研究所 小畠宏允先生」に帰属します。
無断で複製・転載はご遠慮下さい。

もう少し、詳しいことをお知りなりたい方は、
この小冊子をお送り致しますので、ご参照下さい。
お申し込みは、こちらまで。
「お墓のはなし」 「お盆ってな〜に」